決算短信 3行要約
短信の数字を、読める3行に。
先に、このツールが何をしていないかを書きます。
- 生成AIで文章を作っていません。画面に出る文は、あらかじめ書いてある文の型に、あなたが入力した数字を差し込んだものだけです。 決算の数字の要約を生成器に任せると、桁の読み違いや符号の取り違えが起きたときに、 出力がもっともらしいので気づけません。だから最初から使っていません。
- 決算短信を取りに行きません。数字はあなたが短信を見て入れます。取ってきたつもりで別の期のPDFを読んでいても、 画面には正しそうな数字が並ぶだけだからです。原本を1回開くことが、いちばん確実な誤読対策です。
- 市場予想(アナリストのコンセンサス)を持っていません。なので「予想を上回った/下回った」は言えません。このツールが言う「驚き」は、 あなたが入力した数字どうしが噛み合っていないところのことです。
- 季節性を調整しません。調整にはその会社自身の過去実績が要ります。それは決算 通期進捗率チェッカーの仕事です。
- 「好調」「割安」などの評価語と、買う売るの示唆を出しません。
1行目:前年同期比
計算式
前年同期比(%)=(今期の累計 − 前年同期の累計)÷ 前年同期の累計 × 100
割る相手は絶対値ではなく、そのままの値を使います。
割る相手は絶対値ではなく、そのままの値を使います。
短信に書いてある%をそのまま使わない理由
短信の対比表にも増減率は載っていますが、このツールは実額から自分で計算し直します。 そうしないと、黒字転換・赤字転落のときに率が出せないことを判定できないからです。 端数処理の違いで、短信に載っている%と小数点第1位が違うことがあります。
率を出さないとき(★重要)
- 前年同期が赤字で今期が黒字(黒字転換)— 分母が負なので、伸びているのに率がマイナスになります。数字を出さず「黒字転換」と返します。
- 前年同期が黒字で今期が赤字(赤字転落)— 同じ理由で「赤字転落」と返します。
- 前年も今期も赤字 — 率ではなく、赤字幅が拡大したか縮小したかで返します。
- 前年同期がゼロ — 割れないので出しません。
2行目:通期の会社予想に対する進捗
計算式
進捗率(%)= 今期の累計 ÷ 通期の会社予想 × 100
単純按分の目安
Q1=25% / Q2=50% / Q3=75% / 通期=100%。これは目安であって基準ではありません。1年の売上が4つの四半期に均等に出る会社にだけ当てはまります。 下期偏重の会社は第1四半期に15%でも例年どおりで、上期偏重の会社は第3四半期に85%でも前倒しではありません。目安より低い=未達コース、ではありません。
進捗率を出さないとき
- 通期予想が未定・未入力 — 割る相手がありません。
- 通期予想が赤字またはゼロ — 赤字予想に対する「進捗」は意味を持ちません(赤字が予想より進むほど数字が大きくなる、という読めない指標になります)。
- 累計が赤字 — 進捗率はマイナスになります。数字は出しますが、達成度としては読めないことを画面に書きます。
通期予想が修正されている場合
進捗率の分母は、あなたが入力した(=修正後の)通期予想です。 このツールは前回の予想を持っていないので、修正前との比較はできません。
3行目:噛み合っていないところの拾い方
どれも「入力された数字どうしが噛み合っていない」という意味で、良い悪いの判定ではありません。
しきい値
- 営業利益と純利益の増減率の差が 30ポイント以上
- 営業利益率の前年同期からの変化が 1ポイント以上
- 売上と営業利益の進捗率の差が 10ポイント以上
- 売上の進捗率が単純按分の目安から 10ポイント以上離れている
出る順番
下の並びのうち、当てはまったものが上から順に出ます。3行目には最も上のものが入ります。
🔻 赤字に転じています
前年同期は黒字で、今期の累計は赤字です。増減率(%)は分母が黒字・分子が赤字で符号が反転するため、ここでは出していません。どこを読むか: 短信1ページ目の対比表と、本文の「経営成績に関する説明」。
⚠️ 増収なのに営業減益です
売上が伸びているのに営業利益が減るのは、売上原価や販売費・一般管理費が売上以上に増えたときに起きます。原材料費の上昇、人件費、広告や採用の先行投資、値引き、円安による仕入れコストなどが典型です。どれに当たるかは数字だけでは分かりません。どこを読むか: 短信本文の「経営成績に関する説明」と、四半期の損益計算書の販管費の行。
⚠️ 営業利益と純利益で向きが逆です
営業利益は本業の儲け、純利益はそこから営業外損益・特別損益・税金を差し引いた最後の数字です。向きが逆になるのは、為替差損益、持分法投資損益、固定資産の売却益や減損、訴訟や災害の損失、税金費用の増減など、本業の外側で起きたことが効いているときです。一過性かどうかは短信の内訳を見ないと分かりません。どこを読むか: 四半期損益計算書の営業外収益・費用と特別利益・特別損失の行。
🔷 黒字に転じています
前年同期は赤字で、今期の累計は黒字です。前年が赤字だと増減率(%)は意味を持たないため、ここでは出していません。どこを読むか: 短信1ページ目の対比表と、本文の「経営成績に関する説明」。
⚠️ 減収なのに営業増益です
売上が減っているのに営業利益が増えるのは、コスト削減、採算の悪い事業からの撤退、値上げ、構成比の変化などで起きます。売上を落として利益を確保している状態が続くのかどうかは、この数字だけでは分かりません。どこを読むか: 短信本文の「経営成績に関する説明」と、セグメント情報。
ℹ️ 営業利益と純利益で伸び方が大きく違います
向きは同じでも幅が離れているときは、営業外損益・特別損益・税負担のどれかが前年と変わっています。純利益だけが大きく伸びている場合、その伸びが来期も続くとは限りません。どこを読むか: 四半期損益計算書の営業外・特別損益の行と、法人税等の行。
ℹ️ 営業利益率が前年同期より下がっています
売上に対してどれだけ営業利益が残ったかの割合です。下がっているということは、売上1円あたりの儲けが前年より薄くなっています。どこを読むか: 短信1ページ目の売上高と営業利益(このツールが割り算しています)。
ℹ️ 営業利益率が前年同期より上がっています
売上1円あたりに残る営業利益が前年より厚くなっています。値上げ、構成比の変化、固定費の負担が軽くなったことなどが要因になります。どこを読むか: 短信1ページ目の売上高と営業利益(このツールが割り算しています)。
ℹ️ 売上と営業利益で通期予想への進み方が違います
売上は通期予想に対して順当に進んでいるのに利益の進みが遅い(またはその逆)という状態です。会社が通期予想の中でコストの重い時期・軽い時期をどう見込んでいるかによって、これは普通に起きます。ずれている事実だけを出しています。どこを読むか: 短信1ページ目の「連結業績予想」と累計実績。
ℹ️ 売上の進捗が単純按分の目安から離れています
単純按分(Q1=25%、Q2=50%、Q3=75%)は、1年の売上が4つの四半期に均等に出る会社にだけ当てはまる目安です。季節性のある会社ではこの目安から外れているのが普通で、離れていること自体は未達でも前倒しでもありません。季節性を含めて見たい場合は、その会社自身の過去実績が必要です。どこを読むか: その会社の前期・前々期の同じ四半期の累計と、その年の通期実績。
📌 今回、通期予想が修正されています
このページの進捗率は、修正後の通期予想を分母にした数字です。修正前の予想と比べたい場合は、前回開示の数字と並べる必要があります(このツールは前回の予想を持っていません)。どこを読むか: 「業績予想の修正に関するお知らせ」と短信1ページ目の業績予想。
入力の受け取り方
扱う4指標
売上高(営業収益) / 営業利益 / 経常利益 / 親会社株主に帰属する当期(四半期)純利益
マイナスの表記
△1,234 / ▲1,234 / -1,234 / (1,234) をすべてマイナスとして受けます。 全角の数字とカンマもそのまま入ります。
単位
1つの決算につき単位は1つです。短信の1ページ目は全項目が同じ単位で書かれているためで、 比率の計算には単位は影響しません(すべて同じ単位で入っていれば正しく出ます)。欄ごとに単位が混ざると比率が狂います。
貼り付け支援が自動で欄を埋めない理由
短信のレイアウトは会社ごと・年度ごとに違います。自動で割り当てると必ずどこかで取り違え、 しかも入った数字はそれらしく見えるので、間違いに気づけません。 だから「拾って並べる」ところで止めています。日付と「%」の数字は先に除いています。
データの扱い
保存先
入力した銘柄名・金額・通期予想・メモは、お使いの端末の localStorage にだけ保存されます。 サーバーには送られません。別の端末からは開けません。
外部への通信
このツールがサーバーに送るのは、更新のお知らせに登録したときのメールアドレスだけです。 外部の生成AI・株価API・財務データAPIは一切呼んでいません(=運用にAPI課金が発生しません)。
共有リンクとOGP画像
共有リンクに載るのは、丸めた増減率(売上・営業利益・純利益)、売上の進捗率、 ねじれの種類の番号、四半期の数字だけです。表示する文字はサーバー側の辞書から引き直すので、任意の文字列を画像に描き込むことはできません。銘柄名も金額も入りません。
このツールが間違えうるところ
入力そのものが違っていたら、出力も違います
欄の取り違え、単位の混在、前年同期ではなく前期末の数字を入れた、といった間違いは検出できません。 結果画面には入力した数字をそのまま並べているので、まずそこを見比べてください。
連結と単体、会計基準の変更
連結と単体、日本基準とIFRSが混ざっていても気づけません。同じ表の中で比べてください。
「噛み合っていないところ 0件」は「問題なし」ではありません
このツールが見ているのは、入力された数字どうしの関係だけです。 在庫、キャッシュフロー、受注、セグメント別、進行中の訴訟、といったものは一切見ていません。
判定ルールのバージョン
2026-08(見直し: 2026-08-09)。 しきい値と数式は lib/calc.ts の TH と各関数だけで決まります。
相場予測ではなく、過去整理・統計の参考表示です。 ここで出るのは、あなたが入力した数字を並べ替え、割り算しただけのものです。 株価がどう動くかも、通期の予想が達成されるかどうかも、このツールは判断していません。 市場予想(アナリストのコンセンサス)は持っていないので、それとの比較もしていません。 数字は必ず決算短信の原本でご確認ください。売買の判断はご自身の責任でお願いします。